こんばんは!

 

歌を歌うには筋肉が必要なのか?と聞かれる事が度々ありますが、回答としては”身体の内側の筋肉は要る”となります。体の外側の筋肉をムキムキに鍛える必要は基本的にありません。人気のメジャーアーティストが大きなステージで何公演もこなす為には必要ですが。

 

この所謂、”体幹”や”インナーマッスル”と呼ばれる部分を鍛えるには、ヨガがとってもおすすめなんです。ゆっくりとした動きで体の内側の筋肉に負荷をかけていきます。今日はこのヨガが如何にシンガーにとってぴったりの運動なのかを語りたいと思います。

 

ヨガの発祥

ヨガが始まったのは今から4500年前(紀元前2500年頃)インダス文明まで遡ります。インド発祥の宗教的修行法で、心身を鍛錬する事でコントロールし、精神を統一して古代インド人が人生において最大の目標としていた”輪廻転生”から脱する事を目的としているのだとか。

 

1990年代後半から、ハリウッドセレブがこぞって始めた事からヨガは爆発的に流行しました。身体的ポーズ(アーサナと言うそうです。)を中心にしたフィットネス的な現代のヨガは、宗教色を無くした”運動”として行われていますが、本来のヨガはインドの様々な宗教と深く関係があり、バラモン、ヒンドゥー、仏教、ジャイナ教の修行でもあったそうです。

 

何で歌う人におすすめなの?

もちろん私も現在進行形でヨガに取り組んでいます。レッスンに通う度に思う事が、筋肉の使い方が歌う時と非常に似ているんですね。具体的にどう似ていて、何を意識するとより歌に反映されやすいのか、ご紹介していきたと思います。

 

深い呼吸

ヨガをするにあたり、初めに呼吸法をたっぷり教えて下さいます。腹式呼吸と胸式呼吸を行い、普段の生活では使い切れていない肺の隅々まで広げて空気を入れます。

この呼吸の練習が、歌う前のブレストレーニングととても似ています。腹式で吸ってなるべく細く長〜く吐いていく。又はたっぷり吸って呼吸を止めて10カウント。

 

歌に適切な呼吸についてはこちらで詳しく書いています。御一読下さい。

http://kyoko-favor2.com/fukusikikokyuuitai/

 

・感覚が研ぎ澄まされる

面白いのが、呼吸を止めるトレーニングの際先生は、「お尻の穴や毛穴も閉じていきましょう」と誘導してくださった事。「毛穴〜・・」のくだりは、初心者の私にはまだまだよく分からない領域ですが(笑)、吸気をする際には「指先や細胞の隅々にまで新鮮な空気を入れる様に」。そして呼気では「体の中の古い息を全部吐き切りましょう」と。

忙しさに忙殺されていると、自分の身体や心に耳を澄ましたりする時間がどんどん少なくなって行き、油断すると頭デッカチで作業的な人間に簡単に陥ってしまう現代。その中で、自分の体に感覚を集中させて、感性を研ぎ澄ます事は、歌を上達させる際に必要な感性を発達させる事にもなります。

音楽は、理論で理解する部分もありますが、理論脳だけではスーパープレイは起こせません。人の心に訴えかける部分では、感性の力を伸ばす事が求められます。

 

リラックス

腹式呼吸を繰り返すだけでも、副交感神経優位となり、実はそれだけでもリラックス効果があります。

それに加えて、ヨガの動きには必ず緩急があります。筋肉を使ってトレーニングの動きをした後には、必ず力を抜いて休む時間があります。

この”リラックス”や”脱力”は、歌にとって最重要項目です。脱力に関してヨガのレッスンではとても細かく説明して下さいます。

ただ「横になって休みましょう」というだけではなく、「手首足首の力を抜いて、膝や目の裏の筋肉も緩める。腰骨を一つずつ床に付けて行って、呼吸する程身体が床に沈んでいく様に・・」と、とても丁寧に脱力を指導して下さいます。

一見、「???」と思える様なこの脱力の作業。自分の体のパーツ1つ1つに意識を向けて丁寧に動かして行く感覚は、まさに歌うための体の作り方と同じ。

 

 

柔軟性

上記のリラックスとも少し似通っていますが、ヨガはストレッチの動きも多く入ってきます。(というかほとんど)このストレッチもまた、声を豊かに響かせるには必要不可欠なもの。

ストレッチについて、もちろんボイストレーニングのレッスンや、ボイトレ本にも沢山方法は乗っていますが、それ以上に詳しく、またよりストレッチ効果の高い動きを沢山のレパートリーで教えてくれます。

私は元々冷え性で肩も凝りやすいので、細かい作業やパソコン作業が続くとすぐに肩が凝り出します。この肩凝りは、いい声を出す時にすごく邪魔になります。ヨガのレッスンでは、肩を始め全身の筋肉を色んなポーズで伸ばしてくれます。

 

冷え改善

先ほどチラッと触れましたが、ヨガは冷え改善にも効果抜群です。深い呼吸を始め、体の筋肉量が増えると身体が温まりやすくなります。現代には普通のヨガに加え、部屋の湿度と温度を上げて行う”ホットヨガ”もあります。これは、冷え改善の効果抜群ですね。

お臍の下に”丹念”という部位があり、ここは全身を温めるヒーターの役割をしているのですが、腹式呼吸をする時はここを意識して行います。活発に動かす事で身体がどんどん温まっていきます。

冷えもまた、豊かな発声の邪魔となります。声帯は程よく充血する事で鳴りが良くなります。ウォームアップとは程よく声帯を充血させる事です。身体が冷えていると声がなかなか立ち上がりにくく、そのまま無理に大きな声を出そうとすると声帯が傷つく事にも繋がります。

ですので、歌い手にとって冷え性は改善すべき事なのです。

 

体幹

ヨガではインナーマッスルや体幹を使ってポーズを静止させます。(ポーズによってはこれがめちゃくちゃキツかったりします(^^;)

これは、地声で高音を出して行く時の筋肉の使い方と似ています。

通常の腹筋や背筋で鍛えらる筋肉は外側の筋肉なので、内側の筋肉は正しい情報がないと素人はなかなか鍛えられないと思います。

ヨガでは筋肉を緩める時間も挟みながら、しっかりとインナーマッスルを強化していくので、歌声に反映させていけます。

 

まとめ

いかがでしたか?早速ヨガを始めたくなってきたのではないでしょうか?(笑)

今はヨガにも色んな種類があり、少し触れた”ホットヨガ”を始め、ハタ・ヨーガ、アシュタンガヨガ、ハリウッドヨガ、アイアンガーヨガ・・・等、たくさんの種類がありそれぞれ特徴があります。

ご自分が通いたいレッスンスタジオがどの様なヨガをしていて、自分の目的や身体にあっているのかどうか、しっかり下調べをしてから無料体験に申し込まれるのが良いかと思います。

 

ヨガで感性と身体を鍛えて、更に良い歌が歌える様にどんどん生かしていきましょう!

 

 

本日も最後までお読みくださりありがとうございました!

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