こんばんは!
歌う事を上達する上で、洋楽を歌うと言うのはスキルアップの近道です。ですが、日本人が洋楽を歌う際、何も考えずに歌い始めるとどうも野暮ったくなってしまいます。
何故だかお分かりでしょうか?キーポイントはリズムです。今日は、なぜ日本人が洋楽を歌うとダサくなるのか、その原因と改善方法を書いて行きたいと思います。
目次
DNAに刻まれたリズム
私達日本人は、農耕民族です。私たちの祖先は、鍬を持って畑に行き、「よっこらしょ〜どっこいしょ!」とみんなで掛け声をしながら畑仕事をしていました。古くから日本にある歌はほとんどが4拍子で、3拍子は皆無です。(近年童謡として歌われている「ぞうさん」や「こいのぼり」など3拍子の曲は、西洋音楽に影響されて作られたものです。)
日本の伝統のリズムは、”4拍子(2拍子)の表打ち”で出来ています。有名な歌舞伎の台詞「知らざあ言って、聞かせやしょう」や「種は尽きねえ七里ヶ浜、その白浪の夜働き」など、全て4拍子で言葉が乗る様に出来ています。
日本人は、農耕民族のリズム=4拍子が、狩猟民族である西洋のリズム=16拍子(パッカパッカと馬に乗るリズム)に比べ、強弱が無く平坦で、音と音の”間”をいかに美しく演出するか。という、静的なリズム感が染み付き、”静”と”間”を美徳とする文化が受け継がれてきました。
従って、強弱や躍動感のあるリズムに乗る事が、DNAレベルで苦手。というのが、悲しいかな日本人の特性であります。
メロディー先攻の曲
実際に、近年日本でブレイクして多くの人に親しまれる洋楽と言うのは、(タイタニックのテーマ、アナ雪 Let it go、ビートルズ等)とてもメロディアスですよね。日本人が鼻歌で歌えるレベルで、歌自体が耳に残る楽曲が多くヒットしています。もしカラオケで歌うとしてもリズムが取れているかどうかと言うのはあまり重視されないでしょう。
声は楽器の一部
日本人がもしビートの効いた洋楽を歌う場合、ボーカルであっても楽器の一部の様にリズムを発する必要があります。それが出来ないと、バンド(もしくはカラオケ)のリズムにボーカルだけが乗れず、重たく浮いた様に聞こえます。リズムが悪いボーカルと言うのは、聞きにくいんですね。
言語の壁
DNAレベルでのリズム感の無さ。と言うのも大きな要因の一つですが、もう一つは私たちが日常的に話している日本語にも、リズム感を養えない要因があります。
日本語というのは母音と子音が常にくっついているので、少ない舌の動き、小さな口の動き、少ない息で話せてしまいます。ですのでいざ洋楽を歌おうと思っても大きく口が開けられないし、舌も硬い為、英詞の発音に追いつきません。
対して英語は、腹式呼吸・柔らかい舌・大きな口の動きがないと正しい発音が出来ません。英語の発音は、歌のグルーヴ(リズムの波)を生み出すとてもとても最重要事項(笑)なので、カッコよく洋楽を歌うには、英語発音は避けては通れません。
改善方法
じゃあ日本人が洋楽を格好良く歌うことは諦めなければいけないのかと言われればそうではありません。的を得たトレーニングを積めば、必ず改善されて行きます。その具体的な方法をご紹介して行きますね。
改善①バンドの音を細かく聞く
あなたが洋楽を聴く際、どんな風に聞いていますか?恐らく歌のメロディーラインを追いながら聞いている事と思います。その部分しか聞いていない限り、リズム感は養われません。では何を聞けばいいのかというとバンドの音です。
もっと具体的に言うなら、ドラムとベースを聞きましょう。楽曲のリズムを支えているのは間違いなくこの二つの楽器であり、他の楽器はこの上に”乗っかる”事しか出来ません。(そのバンドの上手い下手は、ドラムとベースに左右されると言っても過言ではありません・・)
ドラム
8ビートや16ビート・・と言ってもあまりよく分からないと思うので、まずは歌いたい楽曲のドラムの音だけを集中してよ〜くなんども聞きましょう。もしCDの歌だけを抜ける機械をお持ちであればそれを使えばドラムの音がよく聞こえます。私はこれ↓を愛用しています。使えますよ。おすすめです。
https://item.rakuten.co.jp/miyajimusic/ka-r-040415-wa10/?scid=af_pc_etc&sc2id=af_113_0_10001868
ベース
その次はベースの音に耳をすましましょう。と言ってもこれまたよく分からないと思います。そこでベースの音を聞きやすくする方法として、CDをスピーカーで鳴らして、その部屋から出てドア越しに聞いてみて下さい。比較的ベースの音の輪郭が掴み易いと思います。どんなリズムを繰り返し弾いているのか?に焦点をあて、聞いてみましょう。
改善②バウンスする
難しく言っていますが要は「踊る」と言う事です。日本人は自由に音楽に合わせて体を動かす事がめちゃくちゃ下手です。元来真面目で内向的な日本人の日常には、”踊る”と言いえば盆踊りくらいで、縁遠いものなのでしょう。
それに対して英語圏では日常的にパーティーを頻回に行い、その中で踊り、日曜日に礼拝に行けば(プロテスタント教会は)また踊り歌う。と言う様に、ダンスが生活に根付いています。感情を表現することに関して日本人に比べとてもハードルが低いと言えます。この様な西洋文化から生まれた音楽を歌おうとするなら、まず私たちもそのリズムを体で感じないと行けません。
どう踊るの?
・両足を肩幅に開いて、膝を柔らかく保ちましょう。あなたが歌いたい楽曲のに合わせて8部音符で膝を上下に揺すります。
・次に4部音符に合わせて左右に体重移動させます。1拍目右足を横に踏み出し体重を乗せ→2拍目左足を右足に揃える→3拍目左足を横に踏み出し体重を乗せ→4拍目右足を揃える
・上記二つの動きをキープさせながら、2拍目と4拍目に手拍子を入れましょう。
これが一番基本的で、完全に体に染み込ませて貰いたいリズムです。これが体に完璧に入っているだけで、あなたの歌はかなりグルーヴ感がアップし、バンドで歌っても浮かないボーカルとなります。これは8ビートと言うリズムで、現代音楽で一番多く用いられているリズムです。
改善③英語でグルーヴ
先ほどもお伝えした様に、リズム感よく洋楽を歌うためには英語発音は避けて通れません。とは言え、いざ発音を磨こうと思ってもどう磨けば良いのか分からないと思います。ですので、歌を英語で歌うにあたりどの様なトレーニングをするべきなのか、私なりの方法を記載しておきますね。
・発音を正しく理解
ここは座学になります。少し根気のいる地味な作業になりますが、歌いたい歌に出てくる単語全てをピックアップし、ネットで正しい発音の音声を聞きましょう。知らない単語はこの作業が必須です。何かに録音して繰り返し何度も聞いて下さい。(理想は発音記号も理解したいですね・・笑)
・音符をつけずにリズムに合わせて発音
正しい発音が分かったら、メロディーをつけずに発音します。さっき学んだ8ビートのリズムを体で取りながら発音していきましょう。
・録音
この↑模様を録音して下さい。そしてネットで調べた発音と聞き比べて、何がどう違うのか、自分で考えて修正していきましょう。この”聞いて考える”と言う作業が、あなた自身の耳を育てる上で非常に有効です。
まとめ
いかがでしたか?ただ一つ”リズム”を磨くだけでもこれだけの項目があります。少し心を折ってしまいましたか?皆さん、この項目量を見ると心折れてしまうんですね。
でもだからこそ!!この練習をやるだけであなたの歌はその他大勢から頭一つ抜け出ることが出来ます。多くの人はロジカルに練習していません。だからするだけで差がつくんです。ぜひあなたの歌がレベルアップする為に、今日の記事をお役立て下さい!
本日も最後までお読みくださりありがとうございました!
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