こんばんは!
自分が1人で歌っていても、何故か音程が合わない・正しく取れないと言う時がありますよね。
ましてや複数人で3〜4パートに分かれて”ハモっていく”楽曲に取り組まれている方は、ピッチの悪さとは今すぐにでも改善したい課題ですよね。と言う事で今日は、音程がうまく取れない方の”原因”と、”シンプルな改善方法”について詳しく書いて行きたいと思います。
そもそもどうして音程を正しく掴む事が出来ないのでしょうか。原因から見て行きましょう。
原因
聞いていない
音程が正しく取れない原因の1番目はズバリ”聞いていない”です。半分以上の方が実はここでつまづいています。
具体的に言うと、自分が歌いたい歌の原曲を数回聞き流して、その後早速自分が歌うメロディー練習に入ってしまうんですね。瞬時に歌の細部まで聞き取れる天才的な耳を持っている人、あるいは音楽を仕事としている人でもない限り、数回聴き流しただけでは歌の詳細まで聞き取ることは出来ません。
何か一つの曲を歌おうとする時、歌の音程は勿論、リズムやブレスポイント、地声と裏声の使い分け、ダイナミクス(強弱の付け方)、アクセント、ヴォーカリストの癖、感情表現・・・等ボーカル的な側面と、
ドラムが刻むリズム(ハイハットとスネアとバスドラムの主要3点)、ベースライン、キーボードやギターのコード進行等、バンド的側面。
この両方が聞けると理想的です。ここまで聞ける様に、1曲の課題曲に対して少なくとも30回以上は聞いてください。
ボーカルだけを意識して聞き取り、バンドの音を聞けていない歌い手が圧倒的多数です。だからグルーヴが悪く、歌だけ浮いた様に聞こえてしまうんです。
自分の歌をしっかり聞く具体的な方法をこちらで解説しています。合わせてお読み下さい。
http://kyoko-favor2.com/どうやっても歌が上達しない・・/
認識できていない
分かりやすく言うと、”ド”を、”ド”として脳内で把握出来ていないんですね。
人が正しいピッチで歌を歌うには、簡単に説明すると3つの能力が必要になります。それはこんな能力です。
音を正しく聞き取る能力
↓
音を正しく把握する能力
↓
音を正しく出す能力
上から順にこの流れで脳内で音が処理されて発声に繋がっていきます。音感がいい人と言うのは、この流れが滞りなくすごく速い速度で回転しています。
上に書いた”聞いていない”と言うのが、”音を正しく聞く能力”に関わっていて、”認識できていない”は、”音を正しく把握する能力”、この後に書く”音階練習量が足りていない”が、”音を正しく出す能力”に関わっています。
”音を正しく把握出来ていない”と言うのは、自分が歌っているフレーズは、ドレミ音階で言う所のどの音を歌っているのか、その音を脳内で確実に鳴らす事が出来るのか。と言うことです。つまり歌の分析が足りていないと言う事ですね。どう言う風に歌を分析すれば良いのかはこの後に書きますので最後まで読んで下さい。
音階練習量が足りていない
”音を正しく出す能力”である音階練習。皆さんはどんな風にされていますか?音を正しく理解して行くには、音と音の”幅”。もっと分かりやすく言うと”高低差”ですね。これをしっかりと把握する必要があります。
ピッチが悪い人の特徴としては、”始めから耳だけで聞いて歌っている”と言う事がほとんどです。ピアノや楽譜など、自分の歌となる情報源が少なすぎます。
自分の体をどう使った時、どの音が出るのか。これを音階練習でしっかり掴んで行く必要があります。
シンプルな改善方法
結論
まずは音階練習で体得すべきゴールから明確に言いますね。それは、
ドから1オクターブ上のドまでの間にある12音。(黒鍵白鍵含めた数)これがピアノがなくても自分で声で正しく再現出来る様になる事。
これがゴールです。これが完璧に自分の体で鳴る様になると、あなたはピッチの不安から解放されます。
ではこのゴールに向けてどう進んで行くのか解説して行きますね。
ピアノを買う
音階練習にピアノは必須です。かと言って、本格的なアップライトピアノ等が必ず必要な訳ではありません。電子タイプのミニキーボードで十分です。私も練習の時は電子タイプのコンパクトなキーボードを使っています。
参考までに、私が使っているキーボードのURLを貼っておきますね。
ドレミシール
練習の環境が整ったら、早速連取に入って行きます!・・とその前に、もう一つして頂きたい事があります。それは、鍵盤にドレミシールを貼って頂く事です。
先程お伝えした様に、音程が悪い人は”ド”を”ド”として把握出来ていないと言う問題点があります。その為には、視覚と聴覚の両方から”ド”を正しくインプットして行きましょう。その為にこのドレミシールはとっても有効です。(因みに黒鍵は貼っても貼らなくてもどちらでも構いません。)
音階練習
自分が発声しながら音階を歌って行くときも、”ドレミ”と言う言葉を使って行きます。これがとても大切。”ままままま〜”など、他の言葉を使うのは効果的ではりません。この”ドレミ”(音名読み)を使って簡単なフレーズを練習して行きます。声の質は問わなくていいので、”音”に集中しましょう。
パターン①「ドレドレドー」「レミレミレー」「ミファミファミー」と、初めは隣り合う音から初めて、下のドは動かさず、どんどん音の幅を広げて行きます。「ドミドミドー」「ドソドソドー」と言う具合に。最終的には1オクターブ上のドまで行って下さい。
パターン②音の数を増やします。「ドミソミドー」「ドシャープ,ファ,ラフラット,ファ,ドシャープ」「レ,ファシャープ,ラ,ファシャープ,レ」と言う具合です。黒鍵の部分は歌い難いですが、テンポを落として発声して下さい。「ファラドラファ」まで言ったら下降して下さい。
パターン③「ドレドミドファドソドラドシドド←(1オクターブ上のド)」始めのドに常に帰ってくるパターンです。初めはゆっくりのテンポ→慣れてきたら早くしていきましょう。
パターン④ドの音を鳴らしてレを発声する。レを鳴らしてミを発声する。ミを鳴らしてファを発声する。ファを鳴らして・・・と、隣の音を予測して発声していきましょう。自分の理解している音と、実音の差を確認することができます。白鍵が出来たら黒鍵(半音上の予測)にも挑戦していきましょう。
一番大切なことは、この地味な練習を五分でも良いので毎日行うことです。あなたの生活リズムの一つとして組み込んでしまいましょう。音楽は、この”少しづつ”の積み重ねがとても力持ちなのです。
実践
ではこれらの音階練習が身に付き、いよいよ歌の練習に入る場合、どの様なアプローチが音程を正しく取れるのか、その方法も書いておきますね。
歌いたい歌のメロディー全てにドレミを振る
歌詞にドレミを当てはめていきます。歌詞カード又は楽譜に、カタカナでその音の名前を書いていきましょう。(ここでは階名読みで大丈夫です。)そしてまず階名読みで歌います。細かなフェイクの部分も出来るだけどの音を使っているのか分析して下さい。
伴奏の音を聞く
自分の歌う音程が正しく頭に入ったら、伴奏の音にも少しづつ耳を身ませて行きましょう。今回は音程に関する項目なので、ここではキーボードやギターを聞いて下さい。彼らが弾いている和音と、自分の声が上手く混じり合っており、歌っていて気持ちがいいとそれは正しいピッチで歌えています
又、演奏者に自分の歌のピッチが合っているかどうか聞いてみましょう。楽器を弾いている方は総じて正しく音程を聞く能力が高いので、あなたが聞き取れない微妙な音のズレも指摘して下さるかも知れません。
まとめ
音楽において、どんなジャンルであれ最も優先して行うべきは”聴く”と言う行為です。自分が歌う曲をなんとなく聞くのではなく、注意深く細部まで聞きましょう。しっかり聞き込んで準備をしておく程、後の流れがスムーズです。
実際の練習については、毎日コツコツ小さな練習を続けて行く事。
この二つが揃えば、1年後のあなたの歌の力は確実に伸びています。焦らず、今出来る努力をコツコツ積み上げていって下さい。
本日も最後まで読んで下さりありがとうございました!
コメント